対岸の火事
アート ことパタヴィー・ヴィラヌヴァットはタイの映像作家です。
タイといえば、今、大変なことになっています。
タイの首都バンコクで続く治安部隊とタクシン元首相派勢力
「反独裁民主統一戦線」(UDD)の衝突は、犠牲者の数が増え事態が激化の一途。
彼の部屋もバンコクにあり、兄弟姉妹はいまもバンコク在住。
そんな中、今は作品を作るため札幌に滞在しています。
来月末にはタイに帰国します。
日本はとても平和で、みな穏やかで、
日本人はタイの騒動にそれほど強い関心はありません。
「なんか大変そうだねぇ~」くらいのもの。
誰もが忙しくて、自分のことで精一杯。
僕もそう。そんなもんでした。彼と話すまで。
彼の目を見て、タイの実情を聞いてると胸がつまります。
とても小さな、か弱い繋がりでしかないけど、
僕の中にも、少しだけタイの内乱がリアルに染み込んできて
明日からニュースを見る目と聞く耳が変わります。
だからといって、世界が急に変わるわけではない。
けれど、
好奇心や関心の始まりはいつも小さなところから。
その積み重ねが、いつか何かを大きく変えていくと、
僕は信じて制作して生きています。
国内にいながら海外のリアルな情報を得れるというのは、
アーティスト・イン・レジデンスの大きな効用だと思います。
せっかくの機会ですから、たくさん交流して吸収しあってほしいです。
by sairoffice
| 2010-05-18 18:25
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